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なぜリボ払いは恐いのか。実例を示します

リボ払い(リボルビング払い)は、一見すると便利で柔軟な支払い方法に思えるかもしれません。

しかし、実際には多くの消費者がその仕組みを正確に理解しておらず、結果として深刻な経済的負担を背負ってしまうことがあります。ここでは、リボ払いの仕組みとその危険性を具体的な実例を交えて解説し、なぜ「リボ払いは恐い」のかを4000文字程度で詳しく掘り下げます。


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◆ リボ払いとは?

リボ払いは「リボルビング払い」の略で、クレジットカードでの利用額に関わらず、毎月の支払い額を一定にする支払い方法です。たとえば、毎月の支払額を1万円に設定すれば、10万円の買い物をしても毎月1万円ずつ返済することになります。

一見すると家計管理がしやすく、「月々の負担を軽くできる」魅力的なシステムに思えます。しかし、その裏には高金利の手数料と、借金が長期間に渡って雪だるま式に膨れ上がる危険性が潜んでいます。


◆ リボ払いの手数料のカラクリ

リボ払いの最大の問題点は、非常に高い手数料(実質年率15%前後)にあります。これは消費者金融のキャッシングと同程度の水準であり、長期的に見ると非常に大きな負担となります。

例:30万円をリボ払いで返済した場合

  • 月々の支払い:10,000円

  • 実質年率:15%

  • 完済までの期間:約44ヶ月(3年8ヶ月)

  • 支払総額:約437,000円(=元本30万円 + 手数料137,000円)

このように、30万円の商品を購入したはずが、最終的に約44万円も支払うことになるのです。支払いの総額は商品の価値を大きく超えており、「いつの間にか大金を損していた」という結果になりがちです。


◆ 実例:リボ払いで生活が破綻したAさんのケース

東京都在住のAさん(30代・会社員)は、最初は軽い気持ちでリボ払いを使い始めました。最初のきっかけはボーナス前の急な出費でした。

ステップ1:軽い気持ちでリボ払いを選択

Aさんは「急な出費だけど、月1万円ずつならすぐ返せる」と思い、家電10万円をリボ払いで購入。毎月1万円の支払いで済むため、家計への負担も少なく感じました。

ステップ2:リボ枠に余裕があるから再度使用

その後も「限度額までは使える」という心理から、つい外食や洋服の購入にもリボ払いを使用。半年で利用残高は50万円に膨れ上がりました。

ステップ3:元本が減らないまま手数料地獄に

毎月の支払いは1万円のままですが、そのうち約6,000円が手数料で、元本はなかなか減りません。気づけば2年が経過しても借金は40万円以上残ったまま。

ステップ4:生活費に困り、リボ枠を限界まで使用

ついに限度額に達し、今度は別のクレジットカードを作り、同じようにリボ払いを使用。借金の返済に追われ、生活費が足りなくなり、最終的には債務整理を検討する事態に。

このように、一度リボ払いを使い始めると、「少額だから大丈夫」という油断が積み重なり、抜け出せない負のループに陥ることが非常に多いのです。


◆ リボ払いの恐怖:心理的トリック

リボ払いが危険な理由の一つに、心理的な錯覚があります。

  • 「毎月の支払いが少額だから大丈夫」と思い込む

  • 「限度額までは使える」と勘違いする

  • 手数料が目に見えないので、実感が湧かない

  • 元本がなかなか減らないのに気づきにくい

これらの要素が相まって、リボ払いはまるで「合法的な借金地獄」と言える構造を持っています。


◆ リボ払いを勧めるクレジットカード会社の思惑

なぜこれほど危険なリボ払いが広く普及しているのでしょうか?それは、クレジットカード会社にとって極めて利益率の高いサービスだからです。

  • 利用者がリボ払いを使うほど、手数料収入が増える

  • 元本が減りにくいため、長期にわたって手数料を回収できる

  • 利用者に「お得なポイント」や「キャンペーン」をちらつかせ、リボ払いへの誘導を図る

中には初期設定が自動的に「リボ払い」になっているカードも存在し、知らず知らずのうちにリボ地獄に足を踏み入れることもあります。


◆ どうすればリボ払いの罠を避けられるか?

リボ払いの恐ろしさを回避するには、以下の点を意識することが重要です。

  1. リボ払いを初期設定から解除する
     カード会社によっては初期でリボ設定になっていることもあるため、契約時に必ず確認。

  2. リボ払いを選ばない決意を持つ
     一時の誘惑(「月1万円でOK」など)に惑わされず、一括払いを原則とする。

  3. 既に利用してしまっている場合は繰り上げ返済を
     手数料のかかる期間を短くするために、できるだけ早く元本を減らすことが重要です。

  4. 家計管理と支出の見直しを行う
     「今必要な出費なのか?」と常に問い直し、必要以上の買い物を防ぐ。


◆ 終わりに

リボ払いはその柔軟性ゆえに、一見すると便利に見えます。しかし、実態は「少額返済で借金が長引き、手数料で大損する」非常にリスクの高い仕組みです。日々の生活でつい手を出したくなる誘惑に打ち勝ち、健全な経済生活を守るためには、リボ払いの本質を理解し、距離を置くことが何よりも大切です。

「楽な支払いの先には、大きな負担がある」――この言葉を忘れずに、賢いお金の使い方を心がけていきましょう。

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