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FXのレバレッジって何?。メリットとデメリットを解説します

 

 バブルが崩壊してから、銀行の金利がここ10数年は変わらずの状況が続いている日本経済。年金受給の年齢が引き上げられ、それに合わせて定年も引き上げられました。「今後どうなるかわからない老後に少しでも貯金を増やしておきたい」「結婚や子育てでこれから何かとお金がかかるので少しでも月々の収入に上乗せしたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか?

 銀行に預けていても今では大手銀行で0.01%程度のため、1億円預けていても1万円ほどの利息しかつきません。ネット銀行や地方銀行の場合には、大手との差別化をはかるために、定期預金の利息が0.2%のものなどがありますが、それでも上記と比較しても20万円の利息しかつかないので、それで老後や月々の収入が満足いくものになるというわけではありません。

 そこで銀行に預けるのではなく、ある程度自己資金に余裕の出てきた方は、副業としてFXや株取引、最近では仮想通貨取引などの副業で、資産運用を行う方が増えてきました。

 これらの投資をする中で必ず耳にするのが「レバレッジ」です。今回はレバレッジの基本的な意味について説明します。

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レバレッジって?

 レバレッジとは自己資金の範囲内だけでなく、その何倍もの取引を行える売買手法です。株取引にも信用取引と言って自己資金の3倍までの取引が行えるシステムがありますが、FXの場合は証券会社によって差はありますが、レバレッジを25倍までと設定している会社もあります。

 例えば通常の取引の場合、1米ドル100円の時には100万円で1万通貨購入できますが、レバレッジが25倍の場合には25倍の25万通貨購入できることになります。では、レバレッジには実際どのようなメリットとデメリットがあるのか見ていきましょう。

レバレッジのメリット

 FXで資産を増やす方法は「為替差益」と「スワップポイントという金利差を用いた利息」の2つがあげられます。スワップポイントは金利差云々と難しいことは考えずに「利息」と同じものと考えてください。

 例えば、自己資金が100万円で、1米ドルが100円の時に1万通貨購入した場合に、ドルが101円になった際は資産が101万円になり、1万円の利益が生じるということになります。これが「為替差益」です。

 仮に、1年後に1米ドルが100円のままで変動がなかったとしても、スワップポイントによって利息を得ることができます。例えば、米ドルの金利が1%で円が0.1%の場合には金利差の0.9%が利息としてつくことになるので1万通貨の場合では年間に利息が9,000円生じるということになります。だいたい証券会社の場合はそれを365で割って1日換算にしたものを掲載していることが多いです(例の場合では9,000円÷365日=25円/日)。

 レバレッジが25倍の場合には1万通貨が25倍の25万通貨になり、「為替差益による利益」を25倍にできるということになるので1万円が25万円、そしてスワップポイントの9,000円も25倍できるので22万5,000円と大幅に増えることになります。上手く行くと両方の利益を受け取れるのでレバレッジを利用したほうが圧倒的に有利になります。

 レバレッジにはメリットしかないように思われますが、デメリットはあるのでしょうか?

レバレッジのデメリット

 上記の場合と違って1米ドルが99円になってしまった場合には、為替差損が生じるため、100万円が99万円になってしまうので1万円の損害が生じるということになります。これにレバレッジの25倍を行っていた場合には、損害も25倍になるため25万円の損害が生じることになるため、100万円が75万円になってしまうということになります。

 政治家や中央銀行の総裁などによる発言や内戦・テロなどが生じた場合には、一夜にして為替相場が大幅に変動するときがあります。極端な例にはなりますが、1米ドルが90円になってしまった場合には100万円が90万円になり10万円の損害、レバレッジを25倍にしていた場合には250万円の損害が生じることになります。この場合は自己資金が100万円のため追加で資金を投入しなければならなくなります。

 このようなことが発生しないようにするために、FX会社は強制ロスカットというシステムを設けています。レバレッジの倍率が高くなれば変動による損害も大きくなるので、そうなる前に強制的にロスカットが生じ、損害を確定させられてしまうことになるので注意が必要です。ですので、FXの口座のお金に対して、適切なレバレッジで取引を行うことが基本です。

まとめ

 上記のようにレバレッジにはメリットとデメリットが存在することがわかりましたね。レバレッジは少ない資金をもとに資産を増やしていく上では最適な方法にはなりますが、利益も損害も両方がレバレッジの倍率になるということを忘れてはいけません。

 ですので、勢いだけで取引を行わずに、為替の勉強をしっかり行ったうえで取引を行ってください。また、要人の発言や世界情勢の影響によって為替相場が大きく変動する場合もあるので、そういうリスクをきちんと把握しておく必要があります。

 朝起きたら強制的にロスカットされていたなんてならないように、FXに慣れるまでは、まずはレバレッジ2~3倍などの無理のない範囲で行い、自分の経験値を高めていくところから始めましょう。

[参考記事]
「外貨預金のメリットとデメリットとは。為替差損と手数料に注意」

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