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NISAってどんな制度?一般の証券口座との大きな違いとは

 

 みなさま日常の中で新聞やニュースを通じて、「NISA」という言葉を聞いたことがあると思います。しかしお得な制度であるとはなんとなく分かるものの、何がお得なのかはよくご存知ではない方も大勢いると思います。そこで今回はNISA制度について解説をしていきます。

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NISAってどんな制度?

 NISAはNippon Individual Savings Accountの略語でイギリスのISA制度をモデルにした制度です。日本では欧米と比較して、投資ではなく貯蓄をする傾向が非常に強く、市場に投資資金がうまく回っていない現状があります。

 その問題を解決をするためにNISA制度では今まで投資をしてことがない人に対し、税制上のメリットを設けて投資をしてもらおうという制度です。一般的な貯蓄ではなく、あくまで投資であることにご注意ください。

一般的な証券口座との大きな違い

 NISA制度では一般的な証券口座とは異なり、「運用益が非課税」です。投資をするにあたって運用益が大きければ大きいほど、運用益に対する課税が大きくのしかかってきます。

 例えば一般的な証券口座において10万円の運用益を出すことができても、源泉分離課税として20.315%が差し引かれます。

 つまり運用益が10万円の場合、税金が20315円となり79685円が実質の運用益となります。

 しかしNISA制度で口座を開設すると10万円の運用益に源泉分離課税は発生しません。そのため10万円がそのまま運用益として受け取ることができるのです。つまり運用益が大きければ大きいほど、税制上のメリットが大きくなります。そのため投資を検討している方であれば、まずNISA口座の開設をおすすめ致します。

NISA制度の制限について

 税制上のメリットに優れているNISA制度ではありますが、一般的な証券口座と比較し制限は設けられています。

1、年間120万円の投資が限度であり、非課税運用は5年間のみ。
 一般的な証券口座においては年間投資額に限度はありませんが、NISA口座においては年間120万円が限度となっています。そのため高額投資には向いていません。

 また非課税運用は投資をした年から5年間のみとなっており、6年目から一般的な証券口座な同様の運用となるため運用益に対して課税がされるので注意が必要です。

2、平成35年度で終了予定
 現行のNISA制度は平成35年度で終了予定であり、時限的な制度です。しかし平成35年度の投資は5年間運用非課税のため、平成40年度まで非課税運用は可能です。

3、1人1口座まで
 NISA口座はいくつも開設できず、1人1口座までです。なお各証券会社ごと購入手数料が異なるのでその点もチェックしてから口座開設する必要があります。

2018年1月から施行される積立NISA制度について

 2018年1月から現行のNISA制度に加え、積立NISA制度ができます。それでは積立NISA制度の特徴を現行のNISA制度と比較して解説していきます。

[現行のNISA]

〇年間投資上限額 120万円

〇運用益非課税期間 5年間

〇運用商品は一般的な証券口座で運用できるもの(株式、投資信託、REITなど)

〇時限的な制度(平成35年度終了予定)

[積立NISA]

〇年間投資上限額 40万円

〇運用益非課税期間 20年間

〇運用商品 長期的な投資に適したもの(投資信託がメイン)

〇恒久的な制度(制度の終了予定なし)

 現行のNISAと比較し積立NISAは短期間における運用ではなく、中長期間における運用に適した制度になっています。投資初心者に対して「入口」という役割が強かった現行NISAですが、積立NISAは長期的な視点でお金を増やすという役割が制度上強くなっています。

NISAを始めるにあたっての注意点

 NISA制度は税制上のメリットがあり、一般的な証券口座と比較し優れている点が非常に多いですがあくまで「投資」です。税制上のメリットが優れていても投資結果が元本を大きく下回ってしまう可能性もあり、運用益がなければ非課税による恩恵を受けることができないだけではなく、お金も減ってしまうリスクもあります。

 NISAを始めるにあたっては自信で投資理論などを勉強し、バランスよくポートフォリオを組み合わせる必要があります。なんとなく投資を始めてしまうと大きな不利益を被る可能性も十分にあるのでご注意ください。

NISAではどんな商品が買えるのか

 国内株式、海外株式、投資信託が対象です。投資信託には株式、ゴールドなどのコモディティ、国債、不動産など様々な種類がありますので、一通りどういう商品なのかを知っておく必要があります。

 ただ積み立てNISAは買うことができる投資信託の数が限られていて、現時点では100本くらいだと日経新聞が書いています。まだ、積み立てNISAは始まっていないので、なんとも言えませんが、途中で商品の数が増えることもあると思います。

まとめ

 いかがだったでしょうか?

 銀行の金利はほとんどなく、年金に対する不安が非常に強い現代の日本。NISA制度を上手に活用することによって税制上のメリットだけではなく、将来的な資産形成もできます。

 また確定拠出型年金と上手く使い分けることにより老後に豊かな生活ができる資産を形成することも可能です。もしも老後の資金準備に不安があり、いまから投資を始めたい方にとっては最適な制度といえるでしょう。

[参考記事]
「確定拠出型年金(イデコ)はどんな制度?メリットとデメリットは?」

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